31日はまず石巻に入った。
海岸近くにたつ石巻市立病院はひっそりと静まり返っていた。
一面津波にさらわれた印象だ。
石巻を北上し女川町に入る。
入江近くにたつ女川町立病院を残し、全滅している。
普段の海面から30メートルは高台にある病院も一階部分は全滅していた。
病院駐車場から海を臨めば、平穏な波模様である。
上ものがねこそぎやられた幼稚園は無惨としか言いようがない。
フライパン、保育士さんのものと思われるジャンパーが散乱していた。
今度は南下し日本三景の一つ、松島に向かう。
外海に面する奥松島は島が点在する内海の防波堤の役割を果たした。
したがって、いわゆる「松島」は大きな被災に遭わずにすんだ。
日曜日だというのに観光客は少ない。
瑞巌寺に寄り、被害者のご冥福を祈る。
最後に、仙台市の若林区を見る。
津波が襲った海岸から数キロ内陸に入った所までが若林区のようだ。
完全に平坦なこの土地に津波が襲えば波力が0になるまで海水は若林区に侵入することになる。
実際、高速道路の盛り土まで海水は押し寄せそこで止まったという。
「想定外」という言葉は今は「責任回避」と同義だろう。
リスクは「やり過ぎた」と非難が多数出るまで取り除くことが国や自治体の仕事であると確信させていただいた。
皆様のご冥福を心の底の底から祈りたい。